マネージャーにとって最も辛い仕事の1つは、従業員に業績が悪いと告げることです。しかし、議論を建設的に進め、従業員にこれから頑張ろうという意欲を持たせるには、従業員の成功に果たす自分の役割を認識することが重要です。
マネージャーとしての自分の行動を慎重に検討し、それがチームメンバーの業績不振の原因になりかねないことを意識しましょう。
従業員と話し合う前に、以下を自問してみてください。
明確な方向性を示していましたか?
具体的なプロジェクトや日常業務の不振の根本的原因は、従業員が、自分にどの程度の業績を期待されているのかを理解していないことにある可能性があります。あなたはプロジェクトの冒頭に明確な指示を出しましたか?
日常業務の場合は、従業員の役割を詳細に説明し、それに従って業績を評価していますか? また、具体的な目標を掲げ、成長を促していますか?
全体像を十分に伝えていますか?
達成すべき成果や期限を細かく指示しても、従業員は自分の仕事が会社全体にどのような影響を与えるのか実感できず、戸惑っている可能性があります。
例えば、自分に与えられた仕事と社内の新しい事業計画の関係を理解すれば、やる気を出し、期限内に成果を出そうと頑張るかもしれません。
業績上の問題に迅速に対処していますか?
従業員の業績が下降していると気付いたとき、あるいは他から情報を得たとき、あなたは即座に行動を起こしましたか?
年度末の査定まで、あるいは顧客からの苦情など深刻な問題が発生するまで、業績上の問題に深く立ち入らないマネージャーは少なくありません。これは大きな間違いです。方向を見失った従業員が完全に軌道を外れてしまうのを防ぐには、迅速なフィードバックや励ましが非常に有効です。
妥当な要求をしていますか?
期待どおりの業績を上げていない従業員は、仕事を抱え過ぎているのかもしれません。あなたが知らず知らずのうちに仕事を追加し、従業員が期限内に成果を上げる邪魔をしていないか考えてみてください。
上司が不在がちだったり、話しにくく感じられるために、従業員の業績が不振に陥る場合もあります。従業員とあなたが本音で話し合い、問題の解決策を探るような環境を作ってみてください。そして、業績上の問題を話し合う際には、成功するための計画づくりに重点を置き、あなたがサポートを惜しまないことを伝えましょう。会話の締めくくりは、「これで業績を上げる方法がわかった」となる必要があります。