職場でジョークを1つ2つ飛ばすことには、実はメリットがたくさんあります。ただし、度を過ぎないことが肝心です。

アジアの国では、勤務中のユーモアは控えめにする傾向があります。職場で面白いことを言って笑わせようなどとは、とても思わないかもしれません。しかし、冗談を上手に使うことができれば、キャリアにメリットをもたらし、職場での成功に役立つ可能性があります。

ユーモアのセンスがなぜメリットをもたらすのか、以下に理由を説明しましょう。

気さくに見える
ユーモアは、会社のあらゆる階級にある人たちをまとめる上で、とても有効です。社員はおそらく、自分を笑い飛ばすようなジョークを時折言うぐらいの上司のほうが、いつも口を一文字にしている上司よりも、接しやすいと感じるでしょう。

ストレスレベルを下げ、チームの士気を高める
「笑いは人の薬」とはよく言ったものです。適切に使えば、ユーモアは緊張を和らげ、頭をすっきりさせて仕事の問題解決に集中する手助けとなります。

信頼関係と絆を育む
たいていの人は、職場では仕事用の顔をし、中には深刻になりすぎる人もいます。そんな時に誰かがユーモアのセンスを見せれば、気まずい雰囲気も一気に解消します。居合わせた人が「プロの仮面」の背後にある素顔をちらりとのぞかせ、それが職場で作ってしまいがちな「壁」を少しずつ取り除きます。これが、生産性やクリエイティビティの向上につながります。

スマートにより良い成果を達成する
ユーモアとクリエイティビティは、みんなと同じものを見ていながら何か違うものを見出すという点で、共通点があります。どちらもリスクを取らなければならず、さまざまなアイデアを試してみて、新しい、しばしば斬新な発想を思い付く必要があります。考えてみれば、同僚とビールでも飲みながらくつろいでいる時のほうが、会議室にこもっている時よりも名案が浮かぶものではありませんか?

ただし、ユーモアにふさわしい時とそうでない時があることは覚えておかなければなりません。性別、年齢、人種で差別する冗談や、そのほかどんな形であれ差別的な冗談は、決して認められません。たとえ「冗談だよ」と言っても同じことです。誰かを笑うジョークではなく、みんなで一緒に笑えるジョークを常に心がけます。周囲の人を楽しませるべきであって、落ち込ませるべきではありません。

また、相手が誰かということに注意を払う必要があります。上級幹部が集まって真剣に議論している会議の場は、ふざけるのに適した場とは言えないでしょう。でも、同じ上級幹部が会社の慰安旅行でリラックスしている時にタイミングの良い駄洒落や機転の利いたジョークを言えば、あなたにポジティブな視線が集まるかもしれません。