どこの企業でも「密」を避けるため、従業員にリモートワークという新しい勤務形態を導入しています。緊急事態措置が緩和された後も、おそらく多くの企業でリモートワークが引き続き推奨されるでしょう。しかし、オフィス生活の重要な一部、すなわち対面での交流がないと感じる人も少なくありません。物理的に離れたスタッフの交流と意欲を保つために、企業は何をすべきでしょうか?
多くの企業が事業を継続する上で多くの課題に直面している中、緊密なコミュニケーションやチームの団結力の重要性が増しています。ロバート・ハーフは、リモート環境下でもチームの絆という重要な基盤を維持、そして高めるためにはどうすべきか、テクノロジー企業を牽引するRecreo社CEOのアンドリュー・ベイン(Andrew Bain)氏、OSS Groupクラウド&オートメーション部門プラットフォーム責任者のグラント・オリフ氏(Grant Olliff)氏、Knight’s Move Consulting主任兼オーナーのリチャード・ライ(Richard Raj)氏にアドバイスを求めました。
定期的に連絡を取る
オフィスでの会話は、仕事と直接関係のない会話でもかけがえのない時間です。オフィスから離れ、リモートでの勤務は集中力を要する業務には適していますが、ベイン氏は、そのようなときにこそマネージャーとスタッフ間の定期的な連絡の重要性が高まると考えています。
「必ずしも生産性が下がるわけではないが、途中経過を共有することがないまま仕事が進められてしまう」ことで、問題への対処が遅れる場合があるとベイン氏は指摘します。しかし、話し合う機会を設ける際にポイントとしてマネージャーは従業員の仕事と私生活に配慮することが重要です。「子供がいる人」「1人暮らしで話し相手がいない人」など個人の状況やニーズに合わせたコミュニケーション方法を設けましょう。
ベイン氏は、スタッフが疎外感を持たず、意欲的に仕事に取り組むために、チームとしても1対1でも定期的にコミュニケーションを取ることが重要だと考えています。彼の会社では、必ず朝9時、正午、夕方5時にリモート会議が行われます。「スタッフが希望すれば、日常的な打ち合わせもオンライン会議で行う」と言います。
チーム全員を集める
毎日のチーム会議は、従業員にリモートワークという新しい勤務形態に適応し、効果的に仕事をする方法を見出すチャンスを与えます。また、チームの一体感を維持し、この変化にどう対応するか、各自のアイデアを出し合う場ともなります。
ライ氏は、最新のオンライン会議ソフトウェアにはコミュニケーションを促進する便利な機能があることを挙げています。画面共有やチャット機能では質問や情報交換、オンライン会議では人間味のある交流が可能です。
特に多人数の会議では、時間を有効活用し、全員が参加していると感じられるよう、明確なルールを定めることが重要だと言います。たとえば以下のようなルールです。
- オンライン会議でもビジネスマナー・企業の服装のルールに従った服装で参加する。
- 発言するとき以外は自分のマイクをミュートにする。
- 供や大きな音のする機械など、雑音が入るところでの電話をしない。
- 議題には事前に目を通し、質問に備える。
ライ氏は、オンラインやウェブベースの通信ツールのほうがコスト効果が高く、どのデスクトップPC、ノートPC、スマホでも利用できるという点で推奨しています。「それまでオンラインのコラボレーションツールを使ったことのない人でも、ある程度の知識さえあれば、1日か2日でセットアップできます。料金を払う前に無料試用期間もあります。」
離れていても交流を深める
多くの人にとっては本質的に社会性を持ち、人と交流できる職場が幸せな職場であることは言うまでもありません。今のリモート環境下ではプライベートな付き合いを維持することは難しく感じられますが、不可能ではないとベイン氏とオリフ氏は認識しています。
ベイン氏の会社では、社員交流の多くをオンラインに移行することに成功してます。「当社のスローガンは『大きく長く生きる(live large longer)』です。これは事業に関してだけでなく、自分たち自身にも言えることです。たとえば金曜日は『変なTシャツの日』なので、みんなとても派手なTシャツを着てオンライン会議に出ます。そのほかにも、従業員に『大きく長く生きる』を表す写真の共有をお願いすることもあります。ゴルフをしているところでも、ケーキを焼いているところでも、従業員一人ひとりの幸せな時の写真を社内で共有しています。」
オンラインコラボレーションツールを使えば、クライアントとの関係も維持できます。たとえばオリフ氏はオンラインコーヒーミーティングを提案しました。「一緒にコーヒーショップに寄る代わりにオンラインのコーヒーミーティングを開いたことで、一部のお客様に楽しんでいただくことができました。」とオンラインツールを利用した成果を報告しています。
オンラインのヨガ教室や料理コンテスト、金曜飲み会など、大切なのはアイデアです。たとえ提案したアイデアが全員の賛同を得られなくても、気軽に試してみましょう。このような工夫でつながりを保つことにより、オフィス勤務再開後でも速やかに元の状態に戻ることができます。
リモートスタッフの人材が必要なときは、ロバート・ハーフがお手伝いします。今すぐお問い合わせください。